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歯周病の原因と、虫歯の予防について

人が歯を失う原因の主なものが、歯周病と虫歯です。このふたつは口内の細菌により引き起こされるため、しばしば混同されることがあります。原因は同じでも、発生の仕組みを正しく理解しておかないと、適切なケアは難しいです。

歯周病や虫歯の原因を解説しつつ、症状の違いや家庭でできる予防策を解説します。日々のデンタルケアにご活用ください。

歯周病とは

歯周病は、歯と歯茎の隙間に細菌が侵入し、炎症を起こす病気です。

炎症により歯茎が下がる・出血などの症状をもたらします。歯周病になった歯茎を放置していると、歯が抜けるだけでなく、歯を支えているあごの骨にまで影響が出るようになります。

歯周病が影響を与えるのは、歯や歯茎の周りだけではありません。歯周病の原因菌は、全身疾患との関係性を指摘されています。歯周病をそのまま放置していると、ほかの病気リスクを高めてしまう可能性もあるのです。

 

1.歯周病の原因

歯周病は、歯についたプラークや歯石の中にいる細菌です。これらの細菌が歯茎と歯の隙間に入り込み、炎症を起こすことで症状を発生させています。

歯周病を進行させるのは、直接的な原因であるプラークや歯石だけではありません。口内環境の乱れや、生活習慣の乱れも病状を進行させるリスクであるといわれています。

歯周病を治療・予防するには、定期的にプラークや歯石を取り除くだけでなく、自分の歯にあったデンタルケアや、規則正しい生活が必要です。

 

虫歯とは

虫歯は、歯に付着したミュータンス菌が酸を出して歯を溶かす病気です。最初は表面が溶かされてつやがなくなる程度ですが、進行すると痛みを感じるようになります。歯に穴が開き、神経にまで菌が到達すると、抜歯などの処置が必要です。

虫歯は大きく分けると二つの種類があります。歯の上部分、エナメル質が溶けるタイプの虫歯と、歯の根元、柔らかい象牙質が溶けてしまうタイプです。

このうち、エナメル質が溶ける虫歯は子どもに多いです。一方、象牙質が溶けてしまう虫歯は、年齢により下がった歯茎の根元に菌が付着することで起きるため、30代以降の人がかかりやすいといわれています。

 

1.虫歯の原因

虫歯の原因は、プラークの中にいるミュータンス菌です。ミュータンス菌が酸を生み出すことで、歯のエナメル質や象牙質が溶けてしまい、症状が発生します。

ミュータンス菌は、砂糖をはじめとした糖分から酸をつくり出しています。甘いものを常に食べていると虫歯になるのは、このためです。また、不十分なデンタルケアだと歯についた汚れが取れないため、これもミュータンス菌の繁殖につながります。

また、人によって異なる歯の質も原因のひとつです。エナメル質や象牙質の状態により、虫歯になりやすい人がいます。虫歯が子どもに多い病気であるイメージが強いのは、入試や映えたての永久歯がもろく、虫歯の影響を受けやすいためです。

虫歯も歯周病同様、正しいデンタルケアで口内の糖分やミュータンス菌を除去することが大切になります。

 

歯周病と虫歯の違い

原因がよく似ている歯周病と虫歯ですが、症状や発生個所・治療方法などが異なります。混同しないためにも、それぞれの違いを覚えておきましょう。

1.痛みの有無

歯周病と虫歯の大きな違いに、痛みの有無があります。実は、歯周病はほとんど痛みを感じません。いつの間にか進行しているため、治療を受けに行った段階で病状が中程度まで進行していたケースもあります。

一方、虫歯はある程度進行すると痛みを感じます。症状が進めば進むほど、痛みも強くなるため分かりやすいです。

虫歯が分かりやすい一方、歯周病はある程度進行しない限り、自覚症状がほとんどありません。歯周病の早期治療が難しいのは、この痛みの有無が深く関係しています。

2.発生箇所の違い

歯周病と虫歯の違いは、痛みの有無だけではありません。発生個所も異なります。歯周病は、歯と歯茎の隙間で発生します。虫歯は歯の上または根元が発生個所です。

歯茎の隙間や歯の根元はほとんど変わらないように見えますが、虫歯はあくまでも歯で発生します。歯周病は歯ではなく歯茎の部分です。どちらも違う場所で発生しているため、混同しないようにしましょう。

ちなみに、この違いは歯周病の原因菌と虫歯の原因菌が異なるために発生しています。口腔トラブルは、繁殖している菌類によっても症状が異なると覚えておくと区別しやすいです。

3.治療方法の違い

歯周病と虫歯は、治療方法も異なります。双方の原因になるプラークや歯石を作らせないようにするために、口内環境を整えることは変わりません。治療の中心となる施術が異なります。

歯周病の治療では、プラークや歯石を取り除く治療を中心に行います。あわせて、プラークや歯石が発生しないようなデンタルケアを実施するのが、治療の主な流れです。初期段階では、自分の歯にあったデンタルケアを徹底していきます。

虫歯の場合も、初期段階ならきちんとデンタルケアをすれば問題ありません。自分自身の治癒力で対応できます。しかし、痛みを感じている段階を迎えると、自分の力だけでは治療できません。

歯の中で繁殖していたミュータンス菌を取り除くために、歯を削る必要があります。歯の中にある神経にまで菌が達している場合は、神経を除去する治療も必要です。歯のなかで繁殖した菌をすべて取り除いたら、詰め物を入れます。虫歯の場合、進行が進んでいるケースでは、抜歯が必要になることもあります。

歯周病と虫歯はセルフケアが同じなため混同しがちですが、治療法を見るとどちらも違う病気であることが分かります。

4.歯周病と虫歯の予防策

歯周病も虫歯も、予防または悪化を防ぐにはセルフケアが大切です。さいごに歯周病と虫歯の予防に有効な方法を解説しますので、参考にしてください。

1.こまめな歯磨き

歯周病・虫歯ともに重要なのが、こまめな歯磨きです。歯磨きは共通の原因であるプラークを取り除く役割があります。毎日規則正しく行っていれば、プラークができにくい口内環境を作れるようになるでしょう。

歯磨きは以下のタイミングで実施するのが有効ですが、難しい場合は朝晩だけでも十分効果があります。

・起床時
・毎食後
・間食後
・就寝前

なお、食べ物を食べたときだけでなく、甘い飲み物を飲んだあとも行うようにするとより効果的です。コーヒーなどの甘くない飲み物でも、市販されているものには砂糖が含まれていることがあります。できるようなら、歯磨きしてください。

2.デンタルグッズの利用

職場や学校などでは、歯磨きするのが難しい場合もあるでしょう。そのような場合は、デンタルリンスを使うだけでも、歯周病や虫歯予防に効果があります。殺菌力の強いタイプがおすすめです。

このほか、朝晩の歯磨きの前にデンタルフロスを使うのもよいでしょう。フロスは歯と歯茎の隙間に入り込んだゴミや細菌をこそぎ落とす効果が期待できます。歯磨きとともに行えば、口内の菌をしっかりと落とすことができます。

3.定期的に歯科検診を受ける

歯周病や虫歯は早めに発見できればできるほど、治療も簡単です。しかし、初期症状が分かりにくい分、自力での発見はほぼ不可能といってよいでしょう。

口腔トラブルを未然に防ぐのに役立つのが、定期的な歯科検診です。レントゲンなどの検査を通して歯の異常をいち早く発見できます。歯石の除去やブラッシング指導など、歯科医院だからこそできるケアも受けられます。

歯のトラブルを未然に防ぎ、早期発見できる環境を整えたいなら、歯科医院で定期的に検診を受けましょう

 

まとめ

歯周病と虫歯は、同じ口腔トラブルですが細かい部分に違いがあります。混同せず、正しいケアや治療を心がけましょう。

ハートデンタルクリニック桜新町駅前歯科矯正歯科では、歯周病や虫歯の治療だけでなく定期検診も行っております。口腔トラブルの治療や予防に関する相談は、ぜひ当院までご連絡ください。

 


完全個室でプライバシーを重視した治療ができるデンタルクリニック
ハートデンタルクリニック桜新町駅前歯科矯正歯科
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